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3月 真の幸福への道 ~大連佳奇日本語学校曹正一校長の感想文より~

 北海道に来る前、呉丹さんたちから惠泉塾のことを聞いていた私は、ずっと思いを馳せていました。折よく2

015年秋に水谷先生が大連に講演に来られ、現代若者の教育問題について話し合う機会がありました。深く啓発された私は、内心で冬に必ず機会を作って惠泉塾生活を一度体験しようと決めました。  2016年1月18日は記念日となりました。我々北海道冬季修学旅行団11名は大連を出発し、韓国仁川を経由して新千歳空港に着きました。そこからも車や電車を乗り継ぎ、2日間回りまわって余市に到着、惠泉塾での生活が始まったのです。  惠泉塾の生活は思っていたより厳格で規則正しく、毎日3時半には起床、夜8時には就寝です。当初は、確かに耐えがたく、作業が重労働で1日を通して疲れてきつかったです。しかも、都会で暮らすときのように食べたい物が何でも食べられるわけではありません。それを私は今一つ理解していなかったのですが、この生活を毎日繰り返す中で、ある変化を感じました。それは久しぶりの飢餓感覚であり、睡眠の深さであり、はっきりとした頭脳の覚醒でした。  惠泉塾での毎日にはたくさんの物語がありました。ここの人たちは和気藹々、至れり尽くせりで面倒を見てくださり、私は体だけでなく魂までも突き動かされました。都会のストレスからの解放もありました。惠泉塾には犬や鶏、山羊などの小動物がいますが、責任をもってこれらの飼育を任され、毎日動物たちとの親密な接触時間を持てたことは、私を子どもの頃に引き戻しました。体からの喜び、心からの喜び、魂からの喜び…。 この1週間で最大の収穫は、無上の喜び、魂の成長、内面の変化、価値観の転換を得たことです。聖書の学びや労働体験を通して、新たな人生への認識を深められたことです。  目下のところ、事業上の煩わしさと子どもたちへの教育上の戸惑いがずっと私を迷わせていたのです。しかし、聖書を学ぶことによって答えを見つけることができ、自分が変わることによって彼らが影響を受け、真の幸福への道を見いだせるのだ、と信じることができました。いかに生き甲斐のある人生を送るか?は、学生を教育する新しい課題であるだけでなく、私自身を変える新しい課題となったのです。  私はまた、今回引率した子どもたちの変化を通して、大自然の力、惠泉塾の力を思い知りました。彼らは私が思っていたよりも強く、大人が学ぶべきことを持っています。若者の情熱、想像力、内心の純真さは、大人になるとだんだん失われてしまいます。彼らのおかげで私は幼き日の私に帰ることができました。彼らの適応能力は優れ、素朴な食生活にも携帯電話のない生活にも適応しました。 子どもたちは従来にはなかった楽しみを見つけました。大自然との親密な接触。小動物と触れ合うことによって生まれた愛情。見知らぬ人たちと結んだ友好関係。そして、別れ難くなる最後のときに至って、それぞれの幸せは突然訪れたのです! 一切の出来事に感謝。