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3月 神様が児嶋千鶴さんにしてくださったこと ~2020年2月20日に召された召団員の魂の記録~

昨年、九州の福岡から北海道余市に来られて9ヵ月間、信仰訓練生として余市惠泉塾で学ばれた日本キリスト召団員の児嶋千鶴さんが、去る2月20日、福岡で召天されました。
昨年3月に来られる前、実は、千鶴さんは検診で要精密検査との診断を受けましたが、この機会を逃したらもうチャンスはないかも知れないとの思いから、肉体の治療より魂の治療を優先して余市行きを決断、文字通り命懸けで信仰を生活実践して12月に帰られました。
5月にマナベーカリーに配属になってからの働きも目覚ましく、「私は信仰を学びに来ました」と目的が明確でした。涙を以て仲間を励まし、若者の魂を奮い立たせ、またある人には寄り添うように静かに語りました。パンの売れ行きが悪いと、「この際だから」と言ってどれだけ沢山の方にメッセージを添えて発送してくださったか分かりません。もしかしたら、その頃からご自分の死を意識されていたのかもしれない、と今井葉子所長は言います。
その後、地元に帰ってから末期癌であることが判明しますが、最晩年、「今、とても幸せ。元気になったら、また自分勝手するかもしれないから、このままで召されたい」とおっしゃり、救いの喜びを病床から語る千鶴さんがいました。
死と向き合って生きたホスピスでの日々が一番輝いていた、とコメントされる水谷幹夫先生に導かれ、天国へと雄々しく凱旋された一クリスチャンの魂の記録を辿ってみます。

★瓜生正彦さんより余市教会へ
児嶋千鶴さんがホスピスに入られた経緯をお伝えします。抗がん剤治療のため、1月15日に病院に入院されましたが、治療効果がないことが分かり、抗がん剤治療を止めることになりました。そして、22日にホスピス(福岡市南区の那珂川病院)に転院されました。この時点で余命数週間ということでしたが、転院先の病院で再度診断を受けたところ、余命は1ヶ月 単位となり、現在、元気なご様子で生活されています。余命が伸びたということで、私たちの祈りが神様に届いたのだということが分かります。
千鶴さんの日々のお世話は二人のお子さんが交代でなさっており、2月中は 東京から来られた娘さんがお世話をされることになっています 。彼女は5月に出産の予定で、ご家族の願いは、千鶴さんにぜひ初孫の顔を見てもらいたいということです。90歳になる千鶴さんのお母さんも毎日病院に通っておられます。残るお母さんのことが、千鶴さんにとっては一番心配だと思いますが。
また現在、千鶴さんは毎朝の聖書の学びにスカイプで参加されており、召団の皆さんと繋がって神様から大きな慰めと励ましをいただいているとのことです。今後の予定として、2月4日に千鶴さんとお会いし、葬儀のことなど相談したいと思っています。

(2020.2.3 福岡惠泉塾 瓜生正彦)

★児嶋千鶴さんより余市教会へ
メールはiPadで口述入力するので大丈夫です。昨日はスカイプによる朝の聖書の学びで代表祈祷をさせていただき、感謝でした。皆さんにお祈りが届いて、私の魂が元気であることを伝えられたらいいなと思っております。
本当に余市惠泉塾ではお世話になりました。ちゃんとしたお礼状書こうと思いながら、書く間なく今日に至ってしまい、申し訳ありません。
今、ホスピスで生活しながら、余市でのあの生活体験が今の私の根底を支えてくれていると実感します。つまり、神様が私を根底から支え、守ってくださっており、私は神様の人生を歩んでおり、全てが主のご計画の中で進められている、という確信があるのです。
今はまだ自分の身の回りのことができます。腹水が溜まるとしんどいという以外は痛みもありません。ただ体力がないので、寝ているのが楽、という状況です。どうぞ余市の皆様に、そして共に働かせていただいたマナベーカリーの皆様によろしくお伝えください。
なお、文泉書院の出版物、聖書が語る死生観のリーフレットや水谷先生の本を瓜生正彦先生がいろいろ持ってきてくださるので、病院の臨床心理士のお兄ちゃんに渡したり、遠方から来てくれた旧友たちに手渡したりしています。感謝です。今度の「波止場便り」43号(特集・働きやすい職場づくり)は、宗教っぽいものには見向きもしない息子にも身近なテーマで、内容がとてもいいせいか、読んでくれています。感謝をもってご報告いたします。ではまた。

(2020.2.5 児嶋千鶴)

★余市教会より児嶋千鶴さんへ
メールありがとうございました。iPadに口述入力なんていうものがあるのですね。びっくり!です。でも千鶴さんの魂が神様の前にイキイキと生きていて、お元気であることが良く分かりました。スカイプでのあの朝の力強いお祈りに、日本中の召団の仲間が驚き、慰めと励ましを受けたと思います。千鶴さんの存在そのものが、もう、すでに神様の栄光を表していました。ハレルヤ。
主にある平安と喜び、罪の赦しと自由が千鶴さんを包んでいることでしょう。病床にあってすでに天国! 旅支度はすっかり整っておられることと思います。そんなふうに千鶴さんを導いてくださった神様、今も生きて働いておられる主の御名を褒めたたえます。
病の癒しより魂の癒しを求めて余市へいらしたときから、神様は千鶴さんを受け入れ、我が愛する子よと呼び、引き寄せられたのではないでしょうか。「魂を健やかならしめる力ある主、癒し主、ラーファーなる主よ、どうか今、千鶴さんに御手を触れて綻びを繕い、病めるところを癒し、肉体の苦しみからも解放してください。主の御名によって祈ります。アーメン」

(2020.2.6 余市教会 長野初美)

★児嶋千鶴さんより水谷幹夫先生へ
ヨブ記28章を今朝、皆さんと学ぶことができて感謝です。本当にもう、何もかも神の御計らいの中で行われ、必要は全て補われています。私はもう何もできませんが、こんなに神様しかいらっしゃらないという状況に置かれていることをとても幸せに思います。
ああ、神様はここまでしてくださるのか、弱くされることでこれほどまでに素晴しい恵みがあるのかと分かりました。昨日の主日礼拝は私の気持ちはあったのですが、体力がなくて残念でした。でも、今朝のデボーションで命の糧をいただき、神様に感謝しているというその一点です。また、このようにスカイプを通して皆さんと分かち合えることがどんなに素晴しいか、恵みは何倍にも増えるということも分かりました。神の御計らいの中にいて、今、ベストコンディションを与えられていることに深く感謝しています。

(2020.2.18 スカイプによる朝の聖書の学びより)