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3月 愛し合う現場

 戦後68年、日本は戦争のない平和な時代を過ごしてきました。世の中の変化の速度は急激に進み、都会では

電車内にニュースが流れ、乗客はスマートフォンの画面に見入り、常に最新の情報を入手します。
 携帯電話が世の中に出回る少し前、ポケットベルというものがありました。どこにいてもベルを鳴らせば、電話がかかってくるのです。実に便利な道具でした。
 小学生の頃、我が家には電話もテレビもない時代がありました。父親が勤め先から自転車に乗って帰って来るのを、ベランダ越しに眺めては楽しみに待っていました。実にのんびりとした時代です。時間の経過が今よりもすっとゆっくりしていたのです。
 我々は便利な世の中に生きています。しかし失ったものも多く、かえって忙しくなりました。余市惠泉塾にはかつての日本の家庭にあった団欒があります。「互いに愛し合って一つになる」この言葉を文字通り生きている現場です。