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聖書随想~救われる者の姿

(ルカ福音書第18章9~14

命の源なる神に叛逆して生きて来た罪が赦されて、神との正しい関係が回復されるのは、ただ一方的な神の恵みによるのだ。即ち、私達がまだ罪の中に生きていた時に、時至ってイエス・キリストが私達の救いの為に身代わりに死んで下さった。神の前に私達の全ての罪の処理は完了している。私達はその事実を信仰によって受け取るだけである。私達に有るのは、自分が恩に報いぬ罪人だとの自覚と、神の前に平安を得たい、との切なる渇き、である。

「こんな罪人の私を、あわれんで下さい。」遠く離れて立ち、目を天に向けようともせず、罪に責められて胸を打ちながら祈ったこの取税人の姿こそ、神の恵みを受けるにふさわしい者の姿である。

神の完全な正義の前に、人間の道徳や禁欲的努力や善行など比べものにならない。神のみ前にそんなちっぽけな惨めな正義を持ち出して誇り、神から恵みを買い取ろう、とは無知蒙昧にもほどがある。